前回は、補助事業のポイントなる部分と審査の観点について書きました。
そして申請書には6つの項目があり、それらは独立しているのではなく、項目によってはリンクして書かなければ評価されない (加点にならない)というようなことを説明しました。
しかしこれだけの説明だけでは申請書に何を書いていいのか分からない方も多いかと思いますので
今回は、申請書の各項目にどういうことを実際に書けばよいかを具体的に説明 したいと思います。
まずは、下の図をご覧ください。

※画像が小さくて見にくい場合は、画像をクリックしますと大きく表示されます。
この図は、各項目の書いていく順番 を表したものです。
つまり、ここで言いたいことは、頭(様式2の「企業概要」)から書いていかないと言うことです。
理由は、前回の内容でも少し触れましたが、
「企業概要」に書く内容は、これ以降の各項目の内容に対して、
前フリになるような要素を書いていくので、結論(今回の補助事業の内容)を確定してから
前フリを考えるという流れになります。
ということですので、ここからは上図の順番で説明していきたいと思います。
はじめに書く内容は、今回、この補助金を使って何をやりたいのかを書いていきます。
これは、実際にこういったことを具体的にやりたいと思っているからこの補助金を利用する訳ですから凄く書きやすいと思います。
しかし書き方がありますので、それをご説明します。
【3-2 補助事業の具体的内容】
に書く内容のポイント
まずこの項目に書く要素は、以下になります。
・誰に
・何を
・どのように
・価格
・プロモーション
・売る場所
・販売予測
上の3つは、ドメイン設定のフレームワークになります。
ドメインと言うのは、「事業領域」という意味です。
ここでは、どういった補助事業を行うのかを審査員に伝えなければならないので、
こういう人たちに(誰に)
こういったものを(何を)
こういった形で(どうのように)
提供します。
といった感じで書いていきます。
次の3つは、
マーケティングを考える上で4Pといったフレームワークがあるのですが、
その3つとなります。
4Pとは、
・プロダクト(ドメイン設定の「何を」の部分)
・プライス(価格)
・プロモーション
・プレイス(売る場所)
最後の販売予測は、「価格×販売客数」 の内容で販売の予測を立てています。
ここでの販売予測は、予測なのでざっくり予測でいいとは思いますが、
企業概要に「売上構成」という要素を書きますので、
現在のみなさんの事業の販売されている商品・サービスをある程度、勘案して決めてください。
ちなみに公募要領の記載例(p22)もこの7つの要素は、全て満たして書いています。
したがってここの項目をまとめますと
・誰に 企業概要でメインターゲットを設定したものを書く
・何を 開発商品を具体的に書く
・どのように どうやって売るか(売り方)
・価格 設定金額
・プロモーション どういったことをやるか
・売る場所 ドコで売るか
・販売予測 日/月ベースで何人に売るか
となります。
次ぎに
【3-2 補助事業の効果】
に書く内容のポイントですが、
この項目に書く要素は、以下になります。
・考えられる効果
・考えられる社会的意義
ここは、【3-2 補助事業の具体的内容】で書いた事業内容の効果を具体的に書いていきます。
またその効果が、社会的意義のあることに繋がると加点ポイントになります 。
んー効果と言ってもそんなに浮かばないーという方も多いと思いますので、
それぞれどういったことが考えられるかを例として書いておきます。
考えられる効果の例
・リピート率の向上
・口コミ効果による新規顧客の獲得
・差別化が促させる
・具体的な売上の金額もしくは割合
考えられる社会的意義の例
・コミュニティ機能を持たせる
・地域のモデル店化
・地域活性化
・買物難民の救済
・雇用創出
このような内容を盛り込んで、書いてみてください。
またこの他にも 投資の回収時期 を明示されると良いかもしれません。
次ぎに現状分析である、
「企業概要」、
「顧客ニーズと市場の動向」、
「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」
の書く順番は、どこからでもOKですので、書きやすい項目から書いていってください。
今回は、様式2の順番通りに説明していきます。
【2-1 企業概要】
に書く内容のポイント
この項目に書く要素は、以下になります。
・会社概要
・利用顧客
・売上構成
・利益構成
そして各要素に書いていく内容は、
会社概要
・理念やモットー
・沿革
・所在地
・店舗面積
・営業時間
・従業員の数、各役割
・お店の外観の写真 など
利用顧客
・利用顧客の年齢別構成
・男女構成
この内容は、「3-2 補助事業の具体的内容」のメインターゲットの根拠となる部分となります。
ウチは、こんなデータが分からない!という事業者の方は、だいたいの割合でもいいので、
それっぽく書かれるといいかもしれません。
売上構成
・提供している商品やサービスの売上構成
利益構成
・提供している商品やサービスの利益構成
売上構成と利益構成は、公募要領(p20)を参考に書いてみてください。
【2-2 顧客ニーズと市場の動向】
に書く内容のポイント
この項目に書く要素は、以下になります。
・競合他社の状況
・競合他社の影響
・市場のニーズ
そして各要素に書いていく内容は、
競合他社の状況
・どういった競合が存在しているのかを書く
競合他社の影響
競合が進出したことによって、どういった影響を受けたか?
例えば、売上高 2割減 利用顧客 3割減
競合の内容は、「自社の強みとの比較対象」としての前フリになるので、必ず書いてください。
市場のニーズ
・公的機関やそれに準ずる機関の発表しているデータ。
官公庁、地方自治体、銀行、業界団体、専門調査機関、新聞社など
市場のニーズの内容は、客観性が担保されている公的機関やそれに準ずる機関の発表しているデータをもとに書いていかなければならないのですが、そんなの調べられないよ!という方もいると思いますので、
利用顧客の声に「○○」という意見が多い。という感じでニーズを書いても良いかもしれません。
ここの内容は、「経営方針・目標と今後のプラン」の部分で、
こういったニーズがあるので、今後こうしていきたいと書くための根拠となりますのでしっかり書いてください。
【2-3 自社や自社の提供する商品・サービスの強み】
に書く内容のポイント
この項目に書く要素は、以下になります。
・自社の強みとなる取り組み
・差別化要因
そして各要素に書いていく内容は、
自社の強みとなる取り組み
・自社の具体的な強みをいくつか書く。
・競合との差別化に繋がるような強みを書く(競合には、できないようなこと)
差別化要因
・競合の強みを書く
・自社の強みを端的に書く
・自社の○○の強みは、競合よりも優位性がある。と書いて締めくくる。
この項目は、加点ポイントになる部分ですので、めっちゃしっかり書いてくださいね!
そして今回、もっとも重要な項目である
【2-4 経営方針・目標と今後のプラン】
に書く内容のポイントです。
この項目に書く要素は、以下になります。
・経営方針について
・課題
・課題解決策と今後のプラン
そして各要素に書いていく内容は、
経営方針について
【2-2 顧客ニーズと市場の動向で書いた内容】 こういったニーズがあるので
【2-3 自社や自社の提供する商品・サービスの強みで書いた内容】弊社のこういった強みを生かして
【2-1 会社概要で書いた内容】今後も弊社の理念やモットーを達成させて行きたい。
そして、そのためのアクションとして今回の補助事業を行いたい 。 という感じで書いてみてください。
課題
・現在、弊社では、こういった課題が存在している。
→補助事業で解決できるような課題を設定
ここでは経営方針とは、別にこう言った課題が実は弊社にはある と言う感じで書きます。
また課題の設定は、補助事業で解決できるもの にしてください。
つまり 今回の補助事業を行うと、何と課題まで解決で来ちゃいます! と書くと高評価に繋がると思います。
課題解決策と今後のプラン
・補助事業を行うことで、こういう風に課題が解決できる。
→具体的な行動と時期
補助事業を行うことで、こういった感じで課題が解決でき、また補助事業の具体的な行動と時期をここで書いてください。
以上が、申請書の各項目に書く具体的な内容になります。
えーこんなに書くのーと思われている方も多いかと思いますが、
実際50万円ゲット出来るわけですからね!
みなさま申請書の作成、頑張ってください!
(商工会管轄の方は、ここまで書かなくても大丈夫かと思います。)
それでは、また(o^∇^o)ノ
※本日(4月30日)、平成26年度補正(平成27年実施)小規模事業者持続化補助金・第1次受付分の採択結果が発表されました。
弊社では3件の申請を行い、その全てに採択が頂けました!
ですので、この書き方で何とかなりますよー!
小規模事業者持続化補助金・第1次受付分の採択を頂きました!!
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