今回は、私をいつも驚かせてくれる作曲家であるラヴェルをご紹介いたします。
ジョゼフ=モーリス・ラヴェル Joseph-Maurice Ravel
1875年3月7日 – 1937年12月28日
ラヴェルはフランス南西部、スペインにほど近いバスク地方のビアリッツ近郊にある町シブールで生まれ、
バレエ音楽『ボレロ』や、『展覧会の絵』などオーケストレーションでよく知られており、ドビュッシーと共に印象主義の音樂を代表するフランスの作曲家です。
ラヴェルの作品の特徴は、精緻な構成力や古典的な明晰さなどを特色としていますが、当時新しいとされるジャズやスペイン音樂などを果敢に取り入れながらも自身の音樂性を壊すことなく絶妙に操り、新しい世界観を造り出しています。
しかしラヴェルの曲は『音』の響きを大事にしているためかとても弾きにくいのです。
まぁ私も演奏よりも音の響きを大切にするため、自分の曲をまともに弾くことが出来ないくせに、人のことをとやかく言えませんが、
例えば「ソナチネ」と言うピアノ曲は、聞いている分にはそれほど難しい感じは受けませんが、実際に弾いて見るとかなり難しいです。
「クープランの墓のトッカータ」では、指と指の間を素早く弾くので、弾けたもんではありません…
極めつけは、「夜のガスパールのスカルボ」です。テクニック的にもむちゃくちゃ難しいのですが、演奏解釈的にも大変困難な曲です。なのでプロの演奏家でも満足のいく演奏ができる人が少ない曲と言われています。
これらの曲が実際にとれくらい難しいのかを分かっていただくために、
手元が分かりやすい動画を選んでみましたので、どれくらい難しいのか確認したい方は、
以下の動画を見てみてください。
「クープランの墓のトッカータ」
「夜のガスパールのスカルボ」
音樂の世界でラヴェルと言うと、ムソルグスキーの「展覧会の絵」やシューマンの「謝肉祭」と言ったいろいろな作曲家の曲をオーケストレーションに編曲したりしていたため、「オーケストレーションの天才」や「管弦楽の魔術師」と言われるほど卓越した管弦楽曲を作っていたので、どちらかと言うとピアノ曲の作曲家と言うイメージよりもオーケストラの方だと言えます。
しかしそんなラヴェルは生前にこんなことを言っているのです。
「はじめからオーケストレーションを作ろうとした曲などない。あとからこの曲はオーケストレーションに出来るものをそうしたまでだ」と…
まさに彼らしいアイロニーたっぷりのコメントでしたヽ(=´▽`=)ノ
今回最後にご紹介する曲は、
彼が晩年に残した2曲のピアノコンチェルトの中で、「ピアノ協奏曲ト長調」をご紹介いたします。
第1第章と第3楽章がいかにもラヴェルと言う感じを受けますが、私的には第2楽章全体に広がる甘美なメロディが特におすすめです!
また第3楽章の冒頭に出てくるメロディは「ゴジラのテーマ」の曲のインスピレーションになった曲と言われています。
つーかアルゲリッチ綺麗過ぎー
RAVEL Piano Concerto in G – M.Argerich, RAI Roma, C.Abbado, 1969 *remaster*
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