みなさま、こんにちは。
チェックな診断士の柴田です。

今回も前回に引き続き
小規模事業者持続化補助金の書き方のポイントについて
書いていきたいと思います。

前回は、
あまり読まれていない
あの分厚い(P96もある)公募要領に書かれている
「審査の観点」をベースに経営計画書の書き方を説明しました。

結論は、
「様式2の 4.経営方針・目標と今後のブラン」と
「様式3の 2.販路開拓当の取組内容」の項目が
特に重要と書きました。

そこで今回は、
6つの項目ごとに書く内容について
ご説明をしていきたいと思います。

なお今回も前回同様に結構な説明になると思いますので
今回の内容は“様式2”のみとなります。

 

それでは、
「企業概要」から説明をしていきたいと思います。

あっ!その前に
これから説明します各項目ごとに書く要素の
根拠は何かと言いますと

①公募要領にある記入例の網掛け部分※の要素を全て抽出しています。
※「こういう風に書いてください」と書かれている部分

②前回説明しました「審査の観点」に書かれている加点ポイントとなる要素を抽出しています。

③H27年(2015年)から栃木県内の商工会・商工会議所で持続化補助金のセミナーや個別相談会等を支援させていただいているので、これまでに100事業者以上の計画書を見て来た経験則から要素を抽出しています。

といった①~③までの根拠をベースに各項目ごとの要素を抽出しています。

 

それでは、
「企業概要」から説明をしていきたいと思います。

この企業概要で、
審査員の方が知りたいと思っている情報として

皆さんがどういった想いで
どのような事業内容のことを
どれくらいの規模で事業を行っていて、
どういった顧客を相手にして
その結果として
どれくらいの売上と利益が上がっているのか?
などです。

ようするにウチの会社は、こういう会社です。
ということを具体的に書いてほしいのです。

ですので
例えば「企業概要」の項目に書く視点として次のようなものが考えられます。

①企業概要
②利用顧客
③売上構成
④利益構成

そして各視点に書く要素となる内容は、

①企業概要

・理念やモットー
・沿革
・所在地
・店舗面積
・営業時間
・事業内容(複数事業を行っている場合は全て書く)
・従業員の数
・各従業員の役割
・お店の外観の写真
など

ここでのポイントは、事業内容をしっかりと書いてください。
製造業者の方や特殊なことをやっている事業者、
オリジナリティの高いサービスを提供している事業者の方は
特に丁寧に説明をしてください。
私の読解力にも問題があるかもしれませんが、
たまに「んー???」となる内容のものがあります。
ですので、例えばサービス業の場合は、
施術している写真なんかを付けていただけると凄く分かりやすくなると思います。(*^-^)

 

②利用顧客

この利用顧客の内容は、
この後の「2.顧客ニーズと市場の動向」に
書かれる方もいますが、
私は内部の情報はこちらに書いています。
※どちらでも良いと思います。

利用顧客で書く要素としては、
現在の
・利用顧客の年齢別構成
・男女構成
・リピート率もしくは新規顧客と既存顧客の割合
・消費者、事業者、公共(BtoC BtoB)の割合
など

なおウチはこんなデータを取っていない!という事業者の方は、
だいたいの割合でもいいので、
それっぽく書かれるといいかもしれません。

また持続化補助金は“販路開拓を目的”としていますので
今後増やして行きたい顧客層を必ず書いてください

なお新規顧客の書き方として、
例えば
現在ウチのお店では、ご高齢な顧客(60歳以上)が80%以上を占めているので
今後は、若い層の顧客を伸ばして行きたい。
なーんて書きたくなってしまいますが
この書き方ですとイマイチです。

なぜなら、
それではなぜ?これまでそのような顧客獲得が出来なかったのか?
のツッコミ耐えられないからです。
「そりゃーこれまで新規顧客への取組をして来なかったから獲得出来なかったんだっぺよ」と
思われる方もいるかもしれませんが
そしたらこれまで対応して来なかった顧客に
今後バッチリ対応出来ますか?
のツッコミ耐えられません。

つまり前回も説明しましたが
持続化補助金は実現可能性の高い事業でなければ
加点して貰えませんので、
新規顧客獲得の書き方としては
次の2つのパターンのどちらかで書かれると良いと思います。

①「既存の顧客層を伸ばす場合」
既存の顧客層で、取りこぼしをしている地域を狙うという書き方
②「新規の顧客層を伸ばす書き方」
現在伸びて来ている新たな顧客層を狙うという書き方

新規の顧客層を伸ばす書き方の例

このように書けば、新規の顧客層でも対応は可能と思って貰えると思います。

 

③売上構成

売上構成と利益構成では、次のような要素を書かれると良いと思います。

・客単価
・1日平均客数
・提供している商品やサービスの売上構成
・直近3年度分の売上高
など

④利益構成

・提供している商品やサービスの利益構成

売上構成と利益構成は、公募要領(P31)を参考に書いてみてください。

あとこの企業概要のところで、
現在の課題なんかも書いても良いと思います。
※なお私の場合は「4.経営方針・目標と今後のブラン」で書きますが、、、

 

続いて
「顧客ニーズと市場の動向」
に書く内容のポイントをご説明します。

この項目に書く視点として例えば次のようなものが考えられます。

①顧客ニーズ
②市場の動向
③競合他社の状況
④競合他社の影響

なお複数の事業を行われている事業者の方は、
全ての事業に対して、
この4つの視点を書かれるのはかなり大変ですし、
審査員の方も「マジかー」と見るのが嫌になってしまう可能性があるので
様式3の補助事業の取組に関する事業のみを書かれると良いと思います。

その時の断り方として、
例えば、
私の会社の場合
診断士としての「コンサルティング事業」と
妻の「洋菓子事業」2つの事業を行っています。
そして2年前に持続化補助金を申請した際には
洋菓子事業のパッケージデザインを制作する内容で申請しましたので
「洋菓子事業」のみを書きました。

実際に書いた文章はこんな感じです↓

弊社の主力事業は経営コンサルティング事業であるが、
新規事業である洋菓子部門を当期における販路開拓の柱として考えているため、
ここでは洋菓子事業に関する内容について述べていく。

みたいな感じです。

 

それでは、
各視点における要素の内容は、

①顧客ニーズ、②市場の動向

顧客ニーズと市場の動向は、
外部の話になりますので、
基本的には、インターネットや業界誌等で調べることになると思います。
おすすめな調べ方は、この後にご説明するとして

まず
「顧客ニーズ」と「市場の動向」の切り分け方ですが、
顧客ニーズに書く内容は、企業概要で書いた今後伸ばして行きたいと考えている顧客層のニーズになります。

市場の動向に書く内容は、「経営方針・目標と今後のブラン」の機会(チャンス)の前振りにしたいので、出来れば皆さんの事業の都合の良い市場の動向の情報を見つけて来てほしいです。

ちなみに市場の動向の内容とは、
例えば「皆さんの業界の市場規模」や「ウチの業界のこの分野が伸びている」、「今後、この部分が規制緩和になる」などです。
いわゆる動向です。
(;^_^Aそのままですね。

なので、
顧客に関する内容は「顧客ニーズ」、
業界に関する内容は「市場の動向」に分けて書かれると読み手は分かりやすいと思います。

そしてこの情報を調べるコツとしましては、
・国が作成している白書からの情報 白書一覧
地域経済分析システム(RESAS)
業界動向サーチコム
・矢野経済研究所 プレスリリース

このあたりのリンク先を参考にしてみてください。

この他にも税理士さんや金融機関の知り合いがいる方は、
「業種別審査事典」の情報を教えて貰うという手もあると思います。

また顧客ニーズに関しては、皆さんが独自で行ったアンケート調査なんかも
大変有効な情報になると思います。

ここの内容は「経営方針・目標と今後のプラン」の部分で、
こういったニーズや機会があるので、
今後こうしていきたいと書くための根拠(前振り)となりますのでしっかり書いてください。

 

③競合他社の状況、④競合他社の影響

競合他社の状況で書く内容は、
基本的には、大手やチェーン店の名前を具体的に書いた方が良いと思います。
その方がリアリティがあるからです。
また競合を大手やチェーン店にすると
この後に書く「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を強調させることが出来るためです。
「強み」とは本来、生活者の頭の中で競合との相対関係によって決まるのですが、
生活者の頭の中までと厳しくしてしまいますと、なかなか書き難くなってしまいますので、
今回そこは少し置いといて、
取り合えず都合の良い競合を設定することで皆さんの強みを良く見せられる大手やチェーン店を競合として設定する訳です。

ですので、逆に言うと大手やチェーン店でなくても
自分トコの強みを良く見せることが出来る事業者やお店を競合と設定されても良いです。

また競合がいるということは、その影響もあると思いますので
例えば、チェーン店が進出して来たことによって、
売上高の減少や利用顧客の流出した割合など
競合による影響を数値などをあげて
具体的な内容で書かれると良いと思います。

※競合による影響を受けた数値はだいたいで良いと思います。

 

続いて

「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」
に書く内容のポイントをご説明します。

この項目に書く視点として例えば次のようなものが考えられます。

自社や自社の提供する商品・サービスの強み
②差別化要因

自社や自社の提供する商品・サービスの強みで書く内容は

「顧客ニーズと市場の動向」の「競合他社の状況」の部分で
「強み」とは生活者の頭の中で競合との相対関係によって決まる
と書きましたので、競合よりも勝っている内容のみしか書けないかと言いますと
そうではなく、(違うんかいっ!)
まず持続化補助金は加点評価ですので、
思い浮かぶ強みをジャンジャン書いていってください!(取りあえずね)

なお自社の具体的な強みを次のような視点で書いてみてください。
・直接提供している商品やサービスについて
・間接的なサービス(接客力、アフターサービス)について
・独自能力(個人)について→技術、ノウハウ、資格など
・独自能力(組織)について→風通しの良い社風、教育が行き届いている など
・ブランディングが出来ている場合、そのブランド要素について
・外観や店内の雰囲気に関する工夫をしている場合、その工夫している部分について
・社会貢献や地域貢献している場合、その内容について
など

また強みが「なかなか浮かばなーい」という場合は、
皆さんのお客さんに直接聞いてしまうのも良いと思います。
お客さんの方が皆さんよりも皆さんのことを良ーく分かっているケースが多いですから。(^▽^)/

②差別化要因

ここでは、
さっき上で書いた強みの中から
「競合他社」よりも優位性が高く差別化出来ている「強み」を抽出します。
またその強みがなぜ?優位性が高く差別化出来ているかの理由も書いてください。
→弊社の●●という強みは、○○といった理由で競合にはマネ出来ない強みであるため、優位性が高く差別化出来ている強みと考えている。
てな感じで書いてください。

基本的には、間接的なサービス(接客力、アフターサービス)の強みの内容が
書きやすいと思います。

そしてこの差別化要因で抽出された強みが、
「経営方針・目標と今後のプラン」の部分で、
使われる強みの根拠(前振り)となりますのでしっかり書いてください。

さらに書き方として、
①自社の全社的な強み
②自社の提供する商品・サービスの強み
と分けて書かれても良いと思います。

 

ようやく最後の
「経営方針・目標と今後のプラン」
に書く内容のポイントです。(;^_^A

ここは、前回の日記で書いたように
他よりも配点が高い項目ですので、
しっかりと丁寧に書いていってください。

この項目に書く視点として例えば次のようなものが考えられます。

①経営方針について
②課題
③課題解決策と今後のプラン
④目標

そして各視点の内容としては、

①経営方針について

まず「審査の観点」で
「♢経営方針・目標と今後のプランは、自社の強みを踏まえているか」
「♢経営方針・目標と今後のプランは、対象とする市場(商圏)の特性を踏まえているか」
と書かれていますので
この部分には、
「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」で書いた「差別化要因となっている強み」と
「2.顧客ニーズと市場の動向」で書いた「顧客ニーズ」と「市場の機会」を
ちゃんと含んで書いてください。

書き方としては、

〇〇の新規顧客を開拓するために
その新規顧客には◇◇というニーズがあることが分かっている。
そこで弊社では、他には出来ない●●と言った強みを活かした
■■というサービスを提供することが出来るため、
新規顧客の獲得を図って行きたいと考えている。
加えて現在△△といった機会も後押しになると思われるため、
売上拡大もさらに期待出来ると考えている。
そのための具体的な取組として、
①(ここには具体的な取組を書いていってください)
②(ここには具体的な取組を書いていってください)
③(ここには具体的な取組を書いていってください)
といった施策を今後実施して行きたいと考えている。

 という感じで書いてみてください。

 

②課題、③課題解決策と今後のプラン

次に課題ですが、
「審査の観点」の
③補助事業計画の有効性で
「♢地道な販路開拓を目指すものとして、補助事業計画は、経営計画の今後の方針・目標を達成するために必要かつ有効なものか」
という加点項目があります。
ですので「経営方針について」で書いた今後の方向性の中に今回実施する補助事業がうまく接続されていなければならないので
「経営方針・目標と今後のブラン」の中に
何かしらの「課題」を設定し、
その課題を「販路開拓等の取組内容」で解決するという書き方をすれば
「経営方針・目標と今後のブラン」と「販路開拓等の取組内容」がうまく接続できるといえます。

 

したがって
課題設定をどのようにするかと言いますと
今後の方針で書いた〇〇といった具体的な取組を実施するにあたり、
現在弊社では、◎◎といった課題が存在している。

そこで、
◎◎といった課題を解決するべく、◇◇を実施することで課題の解決を図っていく。
そのために以下の表(ガントチャートのような表)のようなスケジューリングで実施していく。
てな感じのことを書いてください。

これを「②課題」と「③課題解決策と今後のプラン」に分けて書いていきます。

なお課題解決策は、補助事業の内容で解決できるような課題を設定してください。
またその課題解決策は、今年中に終わるようなスケジュール間で予定を立ててください。

※「課題」と「解決策」の考え方は前回の日記に書きましたのでそちらをご覧ください。

④目標

目標については、
「①今後の方針について」で書いた具体的な取組を実施したことで得られるであろう
売上目標を5年度分、書かれると良いと思います。

 

これにて“様式2”の説明は以上となります。

 

一応、今回の内容も前回同様に
出し惜しみなく書いたつもりですので
よく分からなかった部分もあったかと思いますが
そこは実際に書きながら、何ども読み返してくださいね。

なお今回は“様式2”の内容ですので、
まだ“様式3”があります…
次回は、様式3の書き方をご説明します。(o^∇^o)ノ

 

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